GW三日目、4月29日昭和の日はまたしても晴天となりました。
この日は、秋田出身の奥さんもまだ訪れた事がなく、自分は若かった頃に一度来た「八郎潟」を再び走り、その後寒風山へ向かうという計画でした。
八郎潟へ入るとどこまでも続くまっすぐな道、沿道には菜の花と大きな木々が生えていました。
でも昔若かりし頃に来た時は、ここは広大な田んぼの中どこまでも続く一本道という雄大な風景でしたが、その後植栽が行われたのか、周囲を一望出来なくなったのはちょっと残念です。
改めて40年の月日の長さを感じました。
その後しばらく大潟村の中を走り回ってみましたが、どこの区域もきれいに整備されていて、かなり大きな町となっていたのに驚きます。
ただ、どの道も直角で交差し周りが木々で囲まれているという光景を見ていると、まるで自衛隊の駐屯地内を走っているかの様な錯覚に陥り、木の向こうには滑走路があるんじゃないかと思ってしまいました(笑)。
「道の駅おおがた」に立ち寄るとその隣に「大潟村干拓博物館」があったので見学してみました。
中には広大な干拓地を開発した資料が多数。
古の人達は、よくもこんな広大な農地を作り上げたものだと感心します。
そしてここに置いてあった観光パンフレットが、この後の旅に大いに役立つ事となります。
男鹿半島の観光名所と言えば「入道崎」と「ゴジラ岩」ぐらいしか知らなかったのですが、これにはそれ以外のたくさんの見所が紹介されていて、ここからはこのガイドマップに従って旅を続ける事にしました。
以下、訪れた場所を箇条書きスタイルで。
・寒風山
芝の山として有名な寒風山ですが、この時期は山はまだ枯れ草色、連休中とはいえ、朝10時頃駐車場はまだ空いていました。
時折強く吹く浜風の中、頂上の展望台へ。
でも印象的だったのは八郎潟沿岸の景色、風力発電の風車の数は半端なかったです。
遠くには頂きに雪冠の山々、これは白神山地の白神岳でしょうか。
・西黒沢海岸
ガイドマップで紹介されていた海岸で、海底から隆起した断層崖が見ものです。
むき出しの断層、通の人にはたまらない光景です(多分)。
浜辺の岩場も特徴的でこの海岸独特の風景となっています。
車は隣の黒崎漁港から浜の堤防に乗り入れられますが、Uターン出来ないので漁港内に置いて歩いてきた方が帰りは楽です。
・入道崎
男鹿半島と言えばという定番の岬。
丁度お昼時で車はお隣の臨時駐車場まで超満員、まさにこれぞゴールデンウィークという人の賑わいでした。
岬には以前(40年前)に来た時にはなかった見慣れぬモニュメントが。ここで北緯40度ラインが確認出来るとの事です。
調べてみたら、このモニュメントは平成2年(1990年)に出来たものだそうです。
ここから先の岩の隙間が通って見えるまっすぐなラインが北緯40度線という訳です。
40度ラインのモニュメントはこうして続いていました(この日はピクニックする家族連れ多数)。
これぞ入道崎の景色。
反対側を見やれば遠くに寒風山の姿が。そう言えばあの頂きからもこちらが見えました。
・八望台
入道崎から下って約8.5km、山の中にそれはありました。
その昔、上昇してきたマグマと地表の地下水が接触して大爆発を起こして出来た三つの窪み「一ノ目潟」「二ノ目潟」「三ノ目潟」を見渡す展望台です。
ここからは「二ノ目潟」の絶景が楽しめます。
展望台では地形形成のメカニズムが詳しく紹介されていました。
八望台のすぐ隣には、平成19年(2007年)9月3日に桂宮宜仁親王が植えられた桂の木がありました。皇室の方も訪れていたのですね。
植樹から12年、若葉が半枯れ状態なのが気がかりですが、何とか枯れずに育ってほしいものです。
・赤神神社五社堂
ガイドマップにはただ場所だけ載っていた所ですが、「五連の社」のイラストが気になって立ち寄ってみました。
この鳥居から石段が続いていたので、早速登頂開始。
しかし、石段と言ってもそれは初めの部分だけで、後はただ大きな岩がランダムにまかれている様な「石の坂道」が延々と続く修行僧の道で、登った事をちょっと後悔しました。
バランスを崩さぬ様集中して登る事およそ15分、ようやく社入口に到着。もう足がパンパンです。
そこには趣きある五連のお堂が。
歴史を感じる所ですが、疲れきって趣を楽しむ余裕はありません。
帰りは尚更慎重に。後で知りましたが、この石段は鬼が石を投げ入れて作ったとの伝説があり、その数何と999段!の石階段という事でした。
ここと比べたら山寺(山形県)の階段などいかに楽なものかと感じます。勇気ある方はぜひチャレンジを。
僕はもう結構ですが(^^;)。
公式HPはこちら。
・潮瀬崎
赤神神社から1.7km、車で5分のすぐお隣に「ゴジラ岩」で有名な潮瀬崎はありました。
ここは国道から海岸べりまで車で降りていけますが、舗装との境目に段差があるので車高が低い車は要注意です。
辺りは奇岩だらけ、色々な形に見える岩がごろごろしてました。
これは…、蒲田くん?
これは…、「GODZILLA」の「ムートー」?
これは…、「ビオゴジ」?
そしてようやく発見! これが「ゴジラ岩」の正体!
この角度で見て初めて「ゴジラ岩」となるのですね。
でも僕的には反対側から見たこちらの方が、大戸島に現れた時みたいで迫力あって好きです。
こんな奇岩だらけの潮瀬崎は、大勢の観光客で賑わっていました。
・鵜ノ崎海岸
男鹿半島から帰る道すがらにあった風光明媚な海岸です。
さすが日本百選。この辺りはこんな風景がずっと続きます。
こうして男鹿半島一周ドライブは終わりましたが、つくづく旅の準備不足を感じました。
実は八郎潟ではこの時期、「桜並木と菜の花ロード」で桜が見頃となっていて、11キロにも及ぶ壮大な桜並木が見られたはずなのですが、そうとも知らずスルーしてしまいました(→こちら)。
また、行く先々の観光地でこんな解説ボードを見かけますが、この「菅江真澄」という人の事も勉強不足で分からないままでした。
そして男鹿半島を走っていて感じましたが、ここを走る時は北側から下るのではなく、海側の車線の南側から北に上るルートの方が絶景ポイントを探しやすくて絶対良いです。
また、ビューポイントとなる場所には決まって駐車スペースが設けられているのですが、それが北から下るルートだと道の反対側になってしまい、ついそこを通り過ぎてしまって多くの絶景ポイントを見過ごしてしまうのです。
もしまた訪れる機会があれば、今度は逆ルートから攻めてみようと思った次第です。
ガイドマップは旅のお供、事前の下調べも大切と感じた秋田路でした。