杜の里から

日々のつれづれあれやこれ

新しい地下鉄に乗る(後編)

前編では地下鉄東西線の始発「荒井」駅から、仙台駅の一つ前「宮城野通」駅までを辿りました。
後編では仙台駅から出発して一気に終点の「八木山動物公園」駅まで行き、帰りに色々立ち寄ってみる事としました。

仙台駅地下通路上で特設売り場が開設されてました。

せっかくなので、記念品をゲット。@1000円(税込み)でした。


新しく出来た東西線通路、やはり天井デザインに凝っており中々に綺麗です。


この日は動物園が無料開放され、お隣の八木山ベニーランドまで無料という事もあり、動物公園行きの電車はめちゃ混みでした。
駅に着いても改札を出るまで並ぶ始末、おまけに駅直通の動物公園出口はここ(地下2階)から5階の駐車場屋上に行かなければなりません。
そこに行くのにエスカレーターは無し、僅か2台のエレベーターはまたまた長蛇の列、必然的に流れにまかされるまま階段を登る事となりました。
駅の屋上(駐車場)は「てっぺんひろば」というネーミング、まさにてっぺんまでの200段越えの階段はきつかった…。
 
でもここからの眺めは絶景、日本一高い所にある地下鉄駅という事で、ここはこれから有名になるかもです。

反対側は八木山動物公園への直通入口となってます。

この日は開園50周年とも重なって入場料は無料、子供達が小さかった頃から全然来ていなかったので、ウン十年ぶりに寄ってみました。

何か、昔とあまり変わりませんね。


この日はとても寒く、お猿さん達も皆寒そうにしてました。




また園内では、ミミズクのフリーフライト実演も行われてました。
尚、飛ぶ姿は速すぎてカメラが追いつけませんでしたのでありません。悪しからず(^^ゞ。

演ずるはマゼランワシミミズクの「オリバー」くん、凛々しいお姿です。

目の前で餌付けもやってくれて、周りの子供達に大受けでした。


動物公園を後にして、お次は【国際センター】駅で下車。
こはちゃんとした駅舎があり、2階は多目的ホールとなっている事もあり、とにかく全体的に明るくゆったりしています。
 
2階の多目的ホール、この日は記念演奏会が行われていました。

1階と2階の屋外テラスからは、広瀬川を渡る地下鉄の姿を見る事が出来ます。
ここはいずれ、鉄ちゃん達の溜まり場となるかもしれません(多くのマスコミもここから撮影していました)。


次に降りたのは【大町西公園】駅、構内は天井全体が間接照明となっています。地上出口は典型的な地下鉄出入り口でした。
 
時刻は16:30、辺りはすっかり暗くなり、この日から始まるイルミネーションを見るため、ここから定禅寺通りを目指します。
この駅は「西公園」と言っても青葉通り側の一番端っこに位置しているので、定禅寺通りまでは結構な距離があります。
16:40、「せんだいメディアテーク」前ではイベント開始のスタンバイ中でした。

定禅寺通りの一番端の所でスタンバイ、17:30の点灯に向けてカウントダウンが始まり、点灯直後一斉に周りから歓声が上がります(クリックで点灯 ↓)。

振り向けば物凄い人の波。地下鉄開業に合わせ、いつもより一週間早く始まった仙台の冬の風物詩ですが、この日の人出は一体どれほどだったのでしょうか。

光のページェントは年末まで続きますから、こちらはいずれまたじっくり巡る事として会場を後にし、この日は目いっぱい地下鉄開業の日を堪能したのでした。

この日から新たな地下鉄が本格稼動し、現在はすでに通勤通学の足としての利用が始まっていますが、早くも沿線からは便利さと不便さ双方の声が上がっています。
一番の問題が地下鉄駅起点となったバス路線の変更で、これまでは仙台駅までバス一本で行けた所が、どれも皆最寄の地下鉄駅までとなってしまい、バス本数が逆に減ってしまった所も出てきた様です。
また八木山駅周辺では駅への送迎の車が増え、駅周辺の道は前より混雑してるという話も聞きます。
以前、地下鉄南北線の北の終着駅「泉中央」でも同じ問題が起きていて、朝夕の駅周辺はバス発着とも重なって、常に慢性的な渋滞となっていました。
この問題を解消するため、一ブロック離れた「イズミティ21」の前に送迎専用の乗降所が出来たのは、平成4年の地下鉄開業からなんと13年目の平成17年になってからでした(→こちら)。

仙台市では地下鉄沿線から新たな街作りを目指している様ですが、路線から外れてしまった旧地域をどうするのか、新たな人の流れにインフラが追いついているのか、そこの所をしっかり見極めなければなりません。
近隣住民の声をいかに吸い上げいかに対応していくのか、それは行政ばかりに任せるのではなく、住民も地元マスコミも、お互いに連携し合いながら声を上げていく必要もあるでしょう。

高齢化がますます進む現在、コンパクトでバリヤフリーの町はどうあるべきか、その視点から今回の地下鉄開業の意味を考える事も、また必要なのかもしれないと思ったのでした。