杜の里から

日々のつれづれあれやこれ

平石式生ゴミ処理器のその後(追記あり)

東北はとうとう梅雨が明けぬまま夏が終わってしまいました。
おかげで生ゴミ処理も苦戦の日々が続いてしまった訳ですが、この所ようやく気候も安定して陽もさす様になり、遅まきながら生ゴミ処理が始まりました。

先月の20日にこれを作り、今まで色々試験的に投入作業を繰り返していた訳ですが、実は初めの馴らしの時期(馴養期間)にちょっとしたミスをしてしまいました。
初めのうちは分解されやすいものと共に、水分・栄養調整として茶碗一杯程度の味噌汁やミルクなどを投入するのですが、「これでもいいべ」と思って、【三五八漬け】の発酵した液を投入してみたのです。
そしたら処理機全体が物凄い臭いに…(^^;)。

その後天候が良ければいずれは臭いも抜けるかと思っていたのですが、それが今回の天候不順で中々処理が進まず、最近ようやく臭いがなくなったという有様です。
もしこれから試そうとなさっている方は、くれぐれも「漬物の素」類は避けるようにして下さいね。

さて、色々投入してみての感想ですが、投入量をきちんと守っている限りは結構分解は進むようです。
でも今回の場合は先の事もあり、「一日であとかたもなく」、という事はありません。処理には結構時間がかかるようです。

また、投入する残飯の種類によっても随分違います。
元々分解しやすいものは確かに処理速度は速いですが、中には中々進まないものもあります。
特に水分含有量が多いものと堅いものは中々分解されません。
具体的には、
・キュウリのかけら(はじっこ部分)
・キャベツの芯
・長ネギの根っこ
などは、初めにかなり細かくしないといつまで経っても元の形のまんまです。
あと、
・タマネギの皮
も一応分解可能ではあるものの、これも中々処理は進みません。

逆に処理が進む方で以外だったのは「卵の殻」ですね。
これは土をかき混ぜる時に自然に細かくなってしまうものでもあるのですが、もう20個以上も投入してますが、初めに入れた分は今は跡形もありません。

うちでは残飯として出るのはどちらかというと野菜系が多いのですが、動物・魚介類系で投入したのは「イカ」と「ホッケ」でした。
で、「ホッケ」は骨・皮とも分解されましたが、「イカ」の方は処理は中々進みません。
まあ、「ホッケ」の場合は一度調理されていて、「イカ」の場合は生という違いはありますが、全体的に堅いものの処理は遅れると思っていた方がよさそうです。

現在の状況はこんな感じです。↓



初めの頃から比べると土が団粒化しています。
でもキャベツの芯とか玉ネギの皮などはまだそのまんまで原型を留めています(5日前に投入)。

アップはこちら。↓


今日はまた試験的に「スイカの皮」(一玉の1/8切れ位)も入れてみました。
平石研での「Q&A」では、
              *             *             *
>Q10:スイカの皮を入れたら中がベトベトになり、腐敗臭がしてしまった...

> A:スイカは水分量が多くいので沢山入れることは避けるべきです。他の水分含量が多い生ゴミも同様です。
生ゴミ処理では処理媒体の水分含量が非常に重要で、水分量が多すぎると酸素呼吸による酸化分解がうまくいかなくなります(酸素の透過が悪くなるため)。
その結果、微生物反応全体が発酵に傾き臭いのもとになるさまざまな発酵生産物ができてしまいます。
ちなみに微生物の発酵生産物がイヤな臭い(腐敗臭)を発生させる場合をとくに腐敗と呼びます。
              *             *             *
とありました。
勿論細かく刻んでいますが、これが果たしてどれぐらいで分解されるのか、はたまた【腐敗】となってしまうのか、興味を持って観察してみようと思います。

平石研のホームはこちら。
「研究内容」→「GO TO 生ゴミ処理コーナー」→「4. 生ゴミ処理Q&A」をクリック!

(2010年11月1日追記)
豊橋技術科学大学生物機能工学研究室からコメントが寄せられました。平石研究室のURLが下記に変更となりました。連絡どうもありがとうございます。
豊橋技術科学大学 環境・生命工学系(旧エコロジー工学系)生命工学分野 生物機能工学研究室〕
http://ens.tut.ac.jp/microbes/

生ゴミ処理コーナーはこちらです。↓
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