杜の里から

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福島空港 「空の日フェス」へ行く

9月三連休初日の15日、福島空港で開催された「空の日フェスティバル」に行ってきました。
この催しは、7月15日に参加した「ガイガーカウンターミーティング(GCM)ふくしま」の第4部、「ふくしまのみなさんとざっくばらんにお話する会」でゲスト兼司会をなさっていた八谷和彦さんのお話しで知ったものです(その時の模様はこちら)。
八谷さんはあの名作アニメ「風の谷のナウシカ」に登場した飛行メカ「メーヴェ」を、実際に作ってそれで空を飛ぶというプロジェクト「OpenSky」を主催しており、この実際の機体が展示されるという事で福島空港にはせ参じた次第です。

今回、福島空港へは初めて行ったのですが、仙台空港と違いこちらは郡山市のお隣須賀川市の町外れの山中にあり、道は空いてましたがどんどんと山に向かっていくというのはまた初めての経験です。



小山を超えて突如出現する福島空港の外観、まあどこにでもある様なローカル空港という趣です。



空港入り口には立て看板がありました。今回の催しはこれの一環です。

  

空港通路を進んでいくと突如こんなオブジェが、周りのウィンドウはウルトラマンだらけ(クリックで拡大)。

 

通路から何か黄色い巨大なものが見えたので、中に入ってみるとこんなオブジェが。

  

このオブジェの名は「サン・チャイルド」、現代美術家ヤノベケンジという人が震災後の復興の希望となるよう製作したもので、他で展示されていたものがこちらに移設されてきたそうです(詳細はこちらで)。
他にも大勢のアーティストの作品が至る所に展示されていました。
岡部昌生「空飛ぶ大地」、飯舘中学校の校歌が作品の中央部に。



長澤伸穂「Embracing the Earth(地球を抱く)」



そしてこの空港、外のオブジェにも代表される様に、ウルトラマンを全面に押し出しているのですね。
壁には初代ウルトラマンから最新のウルトラマンサーガまでずらりと。中々壮観であります。

  

さらに2階にはこんなものまで。

 

ここ、待合室なんですが全景はこんな感じになってます。お子さんには中々の人気のようです。



地元宮城県石巻市では石ノ森章太郎のキャラを全面にPRしてますが、思えばここ、須賀川市なんですね。そして須賀川市と言えば円谷英二の故郷であり、故に空港の中はすっかり「ウルトラ空港」という雰囲気になっているのですね。

さてお目当ての方ですが、滑走路上の一角が開放されて展示会場となっていました。



そして実物の「メーヴェ」が。







八谷さんの機体解説が始まります。
体重移動による操縦の仕方とか、今搭載されているジェットエンジンは二代目で、初めのは以前福島スカイパークでの滑走テスト時に壊れてしまったなどというエピソードを話してくれました。



そしてエンジン点火のパフォーマンス。
耳をつんざく金属音と、地上から識別出来る様搭載されたスモーク装置も動かしてくれました(風向きのおかげで、この後見学者の方に白煙が…)。



中々の迫力、今回はエンジン点火まででしたが、この後も飛行への挑戦はまだまだ続くそうです。
私もこれからこの動向には注目していこうと思います。

さてメーヴェ展示終了後、ついでにこんなお祭りイベントに参加してきました。

   

これ、実際の滑走路をバスで走るというもので、せっかくの機会ですから参加しない手はありません。
ここ福島空港は、2500m滑走路が一本という本当に小さな飛行場なのですが、それでも実際に中に入ってみるとその広さには圧倒されます。



走っていくと急にタイヤの後が。ここは旅客機がタッチダウンする場所で、飛行士達からもいい目印になっているとの話でした。



滑走路脇の管制誘導電波を発する施設、バスがそばを通るだけでも電波が乱れるそうで、管制塔からの指示通りに走り抜けます。



滑走路の外へ伸びる誘導路、空から見ると横側のライトが滑走路へ向かって誘導するように点滅するのだそうです。



お昼ごはんは屋台が出ていた浪江町名物「なみえ焼きそば」を。



この焼きそば、とにかく麺が異常に太い。まるでうどんみたい。
味は普通のソース焼きそばですが、何と言ってもこの麺からくるモチモチ感がこの焼きそばの特徴なのでしょうね。



石巻にも石巻焼きそばがありますが、こういうB級グルメというのはまさに地元の人にとってのソウルフードであるという事がよく分かります。
そして地元と言えば、ここでしか買えない空港みやげというものもあるのですが、これ、ちっと問題にならないのかしら? つい余計な心配してしまいます。



この日はこの他、防災ヘリのパフォーマンスや旅客機の離発着を見学して帰途についたのですが、帰ってからもらったチラシをよく見てみましたら、この「福島現代美術ビエンナーレ」って空港ビルだけじゃなく、向かいの空港公園でも色々な展示があったのですね。
(クリックで拡大 ↓)


この「福島現代美術ビエンナーレ」って、「YAMA」、「HANA」とテーマを変えてこれまで2年毎に福島市の街中で行われていて、それが今年は「SORA」をテーマに、震災復興記念事業として福島空港で行われた訳ですね(→こちら)。
せっかくそこまで行ったのにすべて見切れなかった事が、ちょっぴり残念に思えてしまったのでした。
まあ、個人的には「メーヴェ」に会えて大いに満足した訳なのですが。