杜の里から

日々のつれづれあれやこれ

比嘉さんはいつから「波動」を語っていたのか~EMフェスタ講演録から~(後編)

前編はこちら)
1999年11月7日、「EMフェスタ99」での比嘉照夫特別講演の講演録には、わざわざ「蘇生のメカニズム…抗酸化作用と磁気共鳴波動」というサブタイトルまで付いていました。
比嘉さんが独自に研究していた「EM波動効果理論」が、この年ここで華々しく披露されます。
『EMフェスタ99』 1999.11.7

・ その作用の基本が抗酸化作用と、超電導あるいは半導体的な性格、要するに一種の波動的効果で、抗酸化作用と波動的効果は一緒になっているのです。

・ これはあとでスライドでお見せいたしますが、磁気共鳴波動という、外部からエネルギーを取り込む仕組み、これと抗酸化物質が一緒になって、蘇生の世界は広げていけるということになるわけです。

・ それは、EMで徹底的に栽培をし、抗酸化力を上げ、波動を上げていきますと、品種の世界を乗り超えてしまうんです。

・ また、EMセラミックスを入れて土の波動を上げていきますと、ほとんど病害虫は出てきません。

・ 先ほど波動…と言いました。

・ これは、セラミックスから波動が出て、サビを外側に押し出さないかぎり、こういう現象は起こりません。

・ 実はこのサビを押し出していく力は、ある意味で磁気共鳴波動蘇生的な波動だというのが分かったのです。

・ この波動が畑いっぱいに広がりますと…これはタイのEMのトレーニングセンターですが、どこをとっても同じような作物が出来るんです。

・ これくらいで充分に波動基質にすることができます。

・ 波動が同じだと、出来てくる大きさも、ほとんど同じように均一になります。

・ 例えばリンゴなどは、波動が高くなれば、てっぺんになっているのも、下の枝になっているのも、日なたも奥も、みんな同じ大きさになって、同じ色になります。

・ これは高い波動に揺さぶられて、作物が均一化していくんです。

・ 大小があるということは、まだ波動が、要するに外からエネルギーを取り込む力が弱いということです。

・ これだけの雪をかきのけるエネルギーを持っているということは、その波動で空中からいろんなエネルギーを取り込んだというふうに理解をしたほうがいい。

・ ましてやEMを使った機械は良い波動を出しますから、こういう機械の中で仕事をするということは、今までなら健康を害することが、逆に健康になるんです。

・ たまたま医者を替えて気持ちが変わったなど、何かが変わったから偶然の一致で良くなったという場合が多いだけで、本当に治したかというと、先ほど言いました体の中の汚染、体の中の波動、こういうものが正常に戻らないかぎり、病気は本当の意味で良くはなりません。

・ ミネラルというのは、キレート化しますと、すごい波動があって、触媒的機能があり、外部からエネルギーを取り込む。

・ 有機物とミネラルがくっついて、変な反応をしないで波動を持って触媒的に、自分は変わらないで相手の化学反応を、エネルギーのやり取りをしながら変えていくという性質があります。

・ 酸化を防ぐ、そういう意味では、今日も分科会でエイズの報告とか放射線の報告とか、いろいろ出ておりますけれども、私は先ほど言いました波動と抗酸化作用という、この2つの連動のレベルを上げていけば、ほとんど正常に戻ると確信をしております。
まるでハスの花がはじけるがごとく、講演は「波動」のオンパレードです。
まとめていた私ですら、まさかここまでになるとは思ってもみませんでした。
しかしこの年はまだ「波動」止まりで、「重力波」についてはさらにもう一年待つ事となります。
思わず波動ばかりに目を奪われてしまいますが、この年、他に気になる部分として講演ではこういう話も出ていました。
「幸いに今年の5月からは、国会議員の研修会等で、野中広務・前官房長官なども、「真面目にEMを勉強します」と言われました。2、3回お会いしましたが、沖縄のことも含めて、政府首脳が、EMに対して理解を示し始めました。」

翌年のEMフェスタ2000では、比嘉さんの講演は二日に分けて2回行われました。
1日目の講演には、「EMは21世紀へのかけはし」とタイトルが付けられ、ご丁寧にサブタイトルには「抗酸化力と重力波的な働き」とあり、この年「重力波」がデビューします(以下重力波も色分け強調)。
『EMフェスタ2000』 2000.11.12 「EMは21世紀へのかけはし」

「抗酸化力と重力波的な働き」

・ EMセラミックスで処理した溶融炉で燃やしますと、完全燃焼して出てきたスラグは高波動を持ちます。

・ これの基が、先程言いました抗酸化作用と共鳴波動です。要するに重力波的な力、そういうものが生じたときに、それが起こる。

・ 20世紀はこの仕組みをやっと探しあてたレベルで、こういうエネルギーが存在することが分かって、電気を使ったり、なにかを使ったり、いろいろなことをい まは始めたばかりなのですが、実際には、これまでお話したような抗酸化力と重力波的な働きが動いたときに、それができてくるのです。

・ セメントとはコンクリートの原料となる、石灰・粘土などをまぜて焼いて作る粉状の接合剤ですが、実は、セメントが持っているひどい波動があります。

~農業実践紹介~

・ これは波動が一致しているからです。

・ そのときにEMボカシを入れ、EMセラミックスを葉面散布していきますと、全ての実が同じ大きさになって、ちゃんと熟して、しかも皮もすべて波動が高いので、皮まで食べた方がいいなんていうみかんになったのです。

・ さっき重力波と言いました。

・ そうしたら、このセラミックスから波動が出て、サビを外側に押し出すのです。

・ ですから、これはどう考えても、なんらかのいまでいう波動の概念を超えた力がここに現れている。

・ この波動が本当に動きだすと、すごい現象が起きます。

・ その波動が働きますと、作物はすべて同じサイズできちんと揃うようになります。


『EMフェスタ2000』(二日目) 2000.11.12

・ もう一つは、磁気共鳴波動という働きで、これはもっと突き詰めていきますと重力波に関連しているのではないかと思っています。

・ 不幸にして医学はいままでの流れをまだ引きずってきていますから、EM-Xの抗酸化力を大いに使い、その磁気共鳴波動を活用して、これからは一人でも多くの人が、病気から解放されて、そして本来あるべき自分の人生の目的を達成していけるのではないかと期待をしています。

・ ですが、EM-Xをずっと飲ませ続けて、またリハビリを兼ねながら波動調整をしていきますと、いまの医学では治らないといわれている病気が治っていく事例はたくさんあります。

・ しかし、いまのサイエンスと、その向こうの見えない世界の現象というのは、全くベクトルが逆で、これまでの方法論では証明が無理だと分かったので、事例をたくさん集めながら、研究しているうちに、波動の向きが二つあることが分りました。
一つはものが壊れて、汚染を出していく波動、これは電磁波とか放射能などの悪い波動です。
それからこれとは逆に、電磁波などのひどいエネルギーを転換しながら有用な状態に変えていき、生体の持っている組織、またはこの物質が自分の形状を保つエネルギーを維持していく波動という二つがあるのです。

・ いまの物理学では、この波動に関することは無視されており、物質を物質として位置づけているこのエネルギーについて全く触れられていません。

・ しかしこれは重力波の概念の理論でいきますと、重力波が存在しているからこそ、物体はちゃんと形を整えているといえます。
この年の講演で、他に気になった話題はこれでした。
ジョージ・ルーカスさんは私にEMで栽培したぶどうで作ったワインをプレゼントしてくださいました。 」

2001年、21世紀を向かえ、比嘉さんの「EMの重力波による波動効果」理論はますます磨きがかかります。
『EMフェスタ2001』 2001.11.18 「EMで蘇る未来」

・ それと同時にもう一つ強い作用は、これは去年からお話しておりますように、今までは磁気共鳴波動、磁石と共鳴した波動というように説明をしてきましたものについてです。

・ 去年からはこれはどうも重力波だというように説明しはじめたわけですが、今年になっていろんなところでそのチェックをしておりますと、今まで私どもがお話していたようにEMの持つ波動は超高周波で、超低エネルギーです。

・ このようなことからEMの持っている重力波が抗酸化波動となって悪い状態を消し、そして悪い状態になってイオン化していたのも消すといえます。

・ もちろん関先生など重力波を一生懸命研究されている先生方の話では、納豆菌にもそれがあるし、乳酸菌にも酵母にもそういうのはある、と言われてます。

・ それで低コストで高品質を、と言った場合に、エネルギーを入れ込む話は重力波に関連していると申し上げましたが、そのあと、やればやるほどよくなるというのは、実はこの抗酸化物質や非イオン作用や重力波というのは、使えば使うほど乗っかっていく、累積していくものであるからで、EMを1回使って効いた効かないという論理はなかなか成り立ちません。

・ しかもその家は耐震性にすぐれていて、地震がばーんと来ても、重力波が働くことで、このエネルギーを吸い込んで、逆に家が強くなるといったような現象が起こります。

・ それならもっと波動を上げた方がいい、ということもあって、効かない人をずっと調べていくと、塩が害ということで、ほとんどの人が減塩をしていることが判りました。

・ ですからこの塩を、5パーセント普通の塩に入れて、2週間くらい封をしておきますと、塩全体が大体似たような波動を持つようになります。

・ ですけれど、薬として使うのであれば、1日1回、ちょっと具合悪い、疲れが大変な時は、3回くらいEM・Xと塩を摂っていただければ、身体の隅々まで波動が行き渡って、悪いものをどんどん体外に排除して、正常な状態に戻してくれます。
この年の講演で、気になった所はこれです。
「それから有明海です。私ははっきりと物を申し上げる方ですので、ノリの不作は諫早干拓とは関係ない、と明言したところ、怒って講演会場を出ていった人たち もいました。私は諫早干拓はなんらかの影響はあるかも知れないが、本質的原因は、海の汚染であり、ここをちゃんとふまえないで、原因がどこにかあるというように考えるというのは全く論外だと考えています。 」

「それから資源やエネルギーについては、EM・Zの活用で窒素酸化物や硫黄酸化物は、もうほとんど出ず排気ガスはきれいになるということがわかっています。 近々、東京都の石原知事とお会いする予定にしておりますので、この点も含めて、ちゃんと提案をして検討してもらおうと、こう考えております。 」
WEB上で見つかるのは、次のEMフェスタ2003(「有用微生物応用研究会」第20回大会)で最後となります。
比嘉さんの重力波理論は、推測から「確信」へと変わっています。
『EMフェスタ2003』 2003.11.16

・ いろいろ試しているうちにEMには非イオン化作用すなわち、電気を帯びさせない力があるとか、いろんな有害な波動が消えてしまう、放射能さえもコントロールするという重力波が関与していることが分かったんです。

・ 研究を進める内に、非イオン化作用までは分かったんですが、なぜ放射能や電磁波など、いろんな有害な波動がたちどころに無害かするのか。

・ 結局、数年前からこれは重力波、すなわちグラビトウエーブという概念を導入しないと、説明が不可能だということになりました。

・ EMの世界では、蘇生の力を前向きに積み上げていけば、かならず最後はこの酸化、抗酸化の世界から非イオンの世界、またはエネルギーのやり取りの世界から重力波の世界となり、奇跡ともいえるような形に収束するんです。

・ おまけに服が2倍も3倍も長く着られるし、服の波動が上がってすごく健康的になるんです。

・ この野菜を取って、まずいお酒とかワインを半日くらい一緒に置いておくと、たちまちにしておいしいまろやかなワインに変わるんです。 野菜からEMの波動が出ているからです。
この年の講演で、気になった記述はこれです。
北朝鮮の食料の問題はEMでほとんど片付いております。 」
WEB上で確認出来る比嘉さんの講演を見てみましたが、「重力波」という単語は今から15年前の2000年に初登場し、その後年々その理論は進化していきます。
そして講演を聴いたEMユーザーの間では、EMの「波動」・「重力波」などはもはや当たり前の事と認識されているのではないでしょうか。
講演の中での「重力波」に関わる説明では、
(EMフェスタ2001)
「EMの持っている重力波が抗酸化波動となって悪い状態を消し、そして悪い状態になってイオン化していたのも消すといえます。」
(EMフェスタ2003)
「EMには非イオン化作用すなわち、電気を帯びさせない力があるとか、いろんな有害な波動が消えてしまう、放射能さえもコントロールするという重力波が関与していることが分かったんです。 」
とのフレーズがありますが、これらの比嘉さんの話をまとめると、

  「EMの効果は重力波と想定される波動によるもの」

とは要約されないでしょうか。
これまでの講演内容を見てきますと、私にはその様に解釈せざるを得ないのです。
(終わり)


参考)
・自ブログより「EMへの疑問(3)~EMは「ニセ科学」か?~」
・   〃   「EMへの疑問(6) ~それはいつから始まった?~」
・togetterより「朝日新聞社を訴えた琉球大学名誉教授について」
・「Zutto_3のブログ」より「EM菌:資料・・・とあるエセ科学の雑菌団子より (出典先アーカイブ)と、月刊 「環境自治体」 出口俊一氏」