杜の里から

日々のつれづれあれやこれ

GW記(3)~津軽富士を望む~

弘前から五所川原へと津軽平野を走っていると、行く先々で車窓から雄大岩木山(標高1625m)の姿を見る事が出来ます。

ゴールデンウィークのこの時期は、頂上に雪を残してさながら富士山の様な風貌となり、岩木山津軽富士」と呼ばれるのも納得です。

4月28日朝、大鰐温泉スキー場にあるホテルからその雄大な姿が望め、多くのツァー客や宿泊客が写真を撮っていました。

前日の弘前公園ではあいにくの天気で山の姿を望む事は叶いませんでしたが、この日は空気も澄んでいて、山の稜線もくっきりと見分けられるほどでした。

山から降りてきて国道7号線を北上中していく時も、弘前市内手前ではこんな景色が見られます。

ここからでは頂上の三つの頂が特徴ですが、北上していく内に岩木山の表情は徐々に変化していきます。

国道7号線から国道339号線に入り、五所川原方面へバイパスを走ると板柳町の手前にある「やすらぎの駐車帯」からは、りんご畑と岩木山の姿が見られます。

 頂上のとんがり部分の位置が徐々に移動していくのが分かりますが、さらに北側の「道の駅つるた」からの眺めでは、頂上部分は一つになります。

駐車場からは桜とのコラボも。でも電線が邪魔をするのがイマイチでした。

この後五所川原市を過ぎて更に北上を続けると、岩木山はいつの間にか後ろに位動してその姿はバックミラーに映るだけとなりますが、芦野公園から南下すると今度は車のまん前に現れます。

山の頂点も真ん中の方に来て、逆光ぎみの陽光が稜線をくっきりと浮かび上がらせ、個人的にはこの姿が一番雄大でかっこいいと感じます。

撮影ポイントはこの通り、見る角度によって雰囲気は随分変わります。

地元の人達は皆毎日こんな岩木山の姿を見ており、これが「心のふるさと」の風景となるのも分かりますし、日本百名山に選定されているのも頷けます。

宮城県でも山はあるにはありますが、どれも山単体ではなく「連峰」となっているので、ここの様に象徴的に心に残るというものではありません。

その点岩木山は山単独で存在し、その姿はある場所では優雅に、またある場所では逞しくて荒々しくと見る場所で印象が変わり、津軽平野では地域毎に人の気質が変わるとも聞きますが、これもこの岩木山の心象風景が影響しているのかもしれないなどとつい思ってしまいます。

 

今回の津軽路では、この雪化粧の津軽富士を見られた事が一番の収穫と言えるかもしれません。