杜の里から

日々のつれづれあれやこれ

ジョイントしてしまった

夕べ「ケンミンショー」で思わず盛り上がっちゃいました。
初め新聞欄を見た時、「宮城県民と分かる文房具」という記述があり、「はて?」と思い奥さんに話してみました。

 僕 「何か宮城県民とすぐ分かる文房具の呼び方があるらしいよ。」

 奥さん 「何それ? 知ってる?」

 僕 「さぁ~、もしかしてジョイントかな?」

 奥さん 「ジョイントォ~~~? 何それ~~! 聞いた事な~い!!」(奥さんは秋田県出身)

そのあまりのビックリさにこっちもビックリしてしまって、思わず「ケンミンショー」見て確認しましたら、やっぱり…、

  ジョイント

世間では「ホッチキス」と呼ばれているものです。
番組では宮城県北部で使われていると言ってましたが、僕が住んでいたのははずれの方としても紛れもなく仙台市、でも皆普通に「ジョイントして」って言ってましたね。

番組ではホッチキスメーカーのマックス株式会社の方がその由来を語っていましたが、何でも昔、一時は「ジョイント」と言う名の製品があったそうで、それがそのままその地域でだけ残ってしまったとの話でした。
で、マックス株式会社のHPを覗いてみましたら、その中の「ホッチキスの歴史」の中で、確かに大正15年にプレス加工用の2号ホッチキスが「ジョイント」という名であった事が確認されます。

で、これ宮城県だけなのかと思っていたら、お隣の山形県でもそう呼ばれているようですね(→こちら)。
また現在でも、ネットでは「ジョイント」という呼び名で見かける事が出来ます(→これ)。

こういう固有名詞の呼び方というものは、方言とは違ってその土地独特の呼び名であり、そこの人は皆それが標準語だと思ったまま使っていて、他県に行って初めてそれがそこだけの呼び方だってのを知る訳ですね。
だから、イントネーションとかは方言だと意識出来ますが、独自の呼び名というものは中々当人は気が付かず、それ故世間でもあまり知られる事がない訳で、こういう番組のネタとしてやがて全国に知れ渡っていく事になるのですね。

で、なんでもそういう最近のものって、Wikipediaによると「新方言」と呼ぶのだそうです。
この新方言の中で、我地元から全国区になったのが、

  ジャス

世間では「ジャージ」と呼ばれているものの仙台限定の呼び名でありまして、またまたWikipediaによりますと、
 ・名古屋の「ケッタマシン」(自転車)
 ・鹿児島の「ラーフル」(黒板消し)
 ・福井の「ジャミジャミ」(深夜のテレビの砂嵐)
と共に、「昭和四大方言」とも言われているそうです。

ただしこの「ジャス」ですが、かつては修学旅行の時などの学校の連絡帳に
「ジャス持参」
などとよく書かれていたのですが、やがてこのような文面を見た父母から、
「ジャス? 何これ~?」
という反応が多くなってきました。
これは仙台に他県からの転入者が増えてきた事によるもので、やがてPTAの要望から連絡帳では「ジャージ」という呼び名に変更され、それに伴い学校内での使用も段々少なくなり、現在はほとんど使われていないという状況になっています(うちの奥さんも「何これ」派でした)。
この「ジャス」という呼び名は元々は学校限定のもので、実は学校独自のジャージ型の運動着の事を指していたのです。
仙台の中学校では、登下校時は昔は皆学生服や制服でしたが、運動着としてこのジャスが採用された頃から、現在でも登下校時は制服代わりに皆この「ジャス(運動着)」を着用しております。

で、今回改めてWikipediaをじっくり見てみたのですが、こんなのも地元限定だった事を今回初めて知りました。

  パッタ

あああ~そうか~、よくよく考えてみたら世間では「めんこ」と言うんだっけ!
うちの所では丸いのを「パッタ」、写真などが入った四角いやつを「スケッチ」と言っていたのです。

いやいや、もしかしたら知らぬ間に標準語だと思って使っている言葉がまだまだあるかもしれません。
やはりこういう思い込みを防ぐのには、他人とのコミュニケーションというものが大切なんだなぁとしみじみ思ったり思わなかったり…。





ううう~、「女性器」の呼び名まで…。
これ、仙台人は恥ずかしくてとても口に出せない言葉なんだよな…(汗;)。