杜の里から

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武田邦彦は『【訂正します】日本に住めなくなる発言の真意』で、どこをどう訂正したのか?

Youtube武田邦彦氏が、以前書いた自ブログの「あと3年・・・日本に住めなくなる日 2015年3月31日」という記事に対して、「訂正します」と銘打った動画がアップされてました。
動画と言っても実際は音声だけのデータで、長さも4分37秒ほどの短いもの、その中身もほとんどは以前のブログ内容の紹介でした。
https://www.youtube.com/watch?v=c4wg2NCa7NE&hd=1
武田邦彦氏自身のtwitter(→こちら)によりますと、この内容は2017年2月2日16:44に自身がツイートされていました。
こんなつい最近になってようやくあの時の内容について「訂正します」となった訳ですが、では具体的にどこをどう訂正したのか、彼自身の顔や声を見たくもないし聞きたくもないという方もいらっしゃる様ですので、ここに彼の発言の文字起こしを紹介致します(なお、強調は引用者によります)。

(0:00~)
え~この前私が日本に住めなくなるっていう事に対して、悪意の人達なんて大分色々教えてくれました。
実は私、ちょっとうっかりしとりましてね、え~とまあ忙しい事もあったんですが、あまり昔のやつ取ってなかったんですよ。
読者の方からねえ、え~とあのお~私の書いたもの送っていただきました。
書いたのは2015年3月31日…あ違う違う、2012年4月27日にですね書いて、「あと3年 日本に住めなくなる日」という題なんですね。
これちょっと読ませていただきますが、これ読者の方が送りいただいて私の書いたもんなんですが…。

これ以降は自身が書いたブログ内容を自ら読み上げていく部分となります(区別が付く様に、以下その部分は緑色で示します)。

(0:39~)
ある読者の方が線量計を持っておられて、それを使って毎日、定点観測を続け、その結果をお送りいただいた。
それをグラフにプロットしてご自宅付近の放射線量の変化を見ておられます。科学的に正確でデータもシッカリして、これこそ「被曝の問題を日本人一人一人で取り組み、より安全な生活を目指そう」という活動のなかですばらしいものと思います。


え~ここから省略しまして、


これから計算しますと、若干の内部被曝などを加味すると、三重県の外部からの被曝が1年5ミリに到達するのは、2012年1月から3年4ヶ月後となります。つまり、2015年4月1日になると、三重県には住めなくなるという計算結果です。

一応計算結果をそのまま示して、

「人を脅すようなことを言うな!」というおじさんの声が聞こえてきそうですが、脅したりだましたりしている訳ではありません。戦争で言えば、ミサイルが飛んできたとか、何時に日本列島に到着するという計算をして、その結果をそのままお伝えしているだけです。

NHKは「台風の進路、いつ頃台風が来るか」を放送しますが、それと同じです。台風よりも緊急性が高いかも知れませんし、台風の進路予想より確実性も高いかも知れません。

1年5ミリというと成人男子でも白血病になったら「労災」が適応される線量です。つまり、日本国は「1年5ミリの被曝を受けたら、白血病になる」と認定してきたのです。もちろん、現在の日本政府は知らない顔をするでしょうが、これは厳然とした事実なのです。また電力会社の従業員も1990年ぐらいから1年1ミリに自主規制してきているのですから、1年5ミリの場所に子供達も一緒に住むわけにはいきません。

また、三重県はほぼ日本の平均的な線量率ですから、ほぼ日本に住めなくなることを意味しています。このブログでも再三、書いてきましたし、国会の委員会でも参考人で述べましたが、「福島の除染、汚染された野菜、瓦礫の運搬」を続けていると、日本には住めなくなります。

福島原発から漏れた量が80京ベクレルであること、これは日本に拡散したら日本が住めなくなる数字であることを認識し、政府、自治体、電力は本腰になって日本列島を汚染されないように全力で取り組んでください。


という風に書いてあるらしいんですね。
(3:05~)
でまあ、ちゃんと修正しといた方がいいって言われまして、1900…ああっと2012年に書いたので3年後であるという事と、一年1ミリシーベルトではなくて白血病の労災基準の一年5ミリシーベルトを基準にしてるという事で、これは訂正しといた方がいいでしょうという事を、ご親切にこの資料をお送りいただいた読者の方から、え~ご注意を受けたので、やっぱりそれはしといた方がいいと思って、この場所を借りてですね、書きました。
え~と、これでご覧…お聞きになって分かる通り、私は別におどかした訳じゃなくて、やっぱり自治体とか政府がですね、時々刻々各県の汚染の状態を示して、国民を安心させるもしくは退避させなきゃない時は退避させる、そん時にやっぱり、基準は放射線防護則なんかにある一年1ミリ、一般公衆の被曝限度か、もしくは裁判で労災を適応される一年5ミリ、というのが二つだけは根拠があるんではないかと。
だから、それを超えるか超えないかという事が一般住民の人がよく分かる様に、政府・自治体・専門家が積極的に取り組んでもらいたいという内容のメールである事を私も確認いたしました。
え~この件で、ご協力いただいた方に深く感謝を致します。

(~4:37)













何じゃこりゃ!






つまり武田邦彦氏は、以前のブログ(メール)は別に「おどし」が目的ではなく、不安に思う住民に対し、自治体や専門家がもっと積極的に取り組むべきと意見したものである、と言いたい様です。
しかし自身のこういう発言が、放射能不安を抱く住民に過大な不安を抱かせ、しなくても良かった避難をさせてしまったという自覚はまるでお持ちではない様です。


(参考)
・togetterより『「【訂正します】日本に住めなくなる発言の真意#武田邦彦」に対するご意見』
・自ブログより『武田教授は1ミリシーベルトは危険ではないと言っていた』