杜の里から

日々のつれづれあれやこれ

血液サラサラの不安(その2)

前のエントリーを上げてから気になって、その後「ICAS体験ルーム」について色々調べてみました。
そうしましたら、その体験を書いているブログがありました。その中でその営業方法や血液採取の方法も詳しく語られています。
以下ブログより引用(強調は引用者)。
私も血液の確認をしてみる事にしました。

血液をほんの少し採取し、赤血球の確認です。血液を採取するというのは、どうやら薬事法に抵触するらしく、自分で採取し、顕微鏡で見るというものです。

このブログエントリーは【2007年3月 7日 (水)】にアップされてます。僅か3年前…。

また他の業者のサイトではそのやり方が写真で紹介されていました。↓


この例では従業員自身がモデルとなっている様ですが、実際は客の血液採取は自分で行わせ、それを従業員が顕微鏡にセットして見せているようで、他の会社でも同様の事例が見つかりました。
ここまで見ますと、業者さんは一応薬事法というものを意識してその行為を行っているように見えます。

ただ、ここでの本当の問題は、

なのですね。
この採血具の管理が果たして適切に行われていたかどうかが問題なのです。

厚生労働省の肝炎に関するQ&Aの「消毒」の項目を見てみますと、使用した器具の処置についての説明があります。
詳Q58: C型肝炎ウイルス(HCV)陽性の血液が付着した医療用器具、機材などは、どのように消毒したらよいですか?
詳A58: まず、器具、機材等は使用後すみやかに流水で十分に洗浄します。
 血液が付着したまま乾燥させると、その後洗浄しても付着した血液のタンパクの除去が困難となり、その中に存在するウイルスを保護して(保護コロイドとしての作用を発揮して)、消毒を行っても感染性が残るもととなります。
 消毒の方法として最も信頼性の高い方法は加熱であり、薬物消毒は加熱できない材質または形状をした器具、機材に対して用います。
 加熱、薬物消毒のいずれも不可能な場合には、洗剤を用いて丹念に流水で洗浄することによってHCVを除去します。

 各種の消毒法を要約すると下記のようになります。
* 1. 洗浄:
 ウイルスを含む血清タンパクの除去、ウイルス自体の希釈、除去を目的とし、使用後すみやかに洗剤を用いて流水で十分に洗い流す。洗浄した後に加熱、薬物消毒を行なう。流水がすぐには使えない場合は、洗剤を入れた水に浸して乾燥を防ぎ、後に洗浄する。
* 2. 加熱:
 オートクレーブ、乾熱、煮沸消毒のいずれかの方法で、設定した温度まで上昇したことを確認した後、15分以上加熱する。
* 3. 薬物消毒:
o 1) 塩素系消毒剤:
 次亜塩素系の消毒剤使用時の有効塩素濃度1,000ppmの液に1時間以上浸漬する。
 (有効塩素濃度1,000ppmの消毒液をつくる時は、5~6%の次亜塩酸ナトリウム溶液(原液)を50~60倍に希釈する)
o 2) 非塩素系消毒剤:
 2%グルタールアルデヒト液、エチレンオキサイドガス、ホルムアルデヒド(ホルマリン)ガスを用いて消毒する場合には、器具、機材を充分に洗浄した後に水分をよく拭き取ってから燻蒸を行う。
業者は皆中小の住宅メーカーです。果たしてどこまで感染リスクというものを意識していたのか、また、採血具が使い回しされていたのか、使い捨てであったのかをここで知る事は出来ません。

そしてまた、別の気になるサイトも見つけました。リンク出来ない人のために画像も貼り付けておきます。



今まで100人以上の方が「ICAS」の環境を自分の体で「体感」されました。

「I-CAS体感ルーム」が全国に何ヶ所あるのか、またその中で何ヶ所が血液採取を行っているのかは分かりませんが、一ヶ所だけでこうですから、これまでには相当数の方が行ってきたのではないでしょうか?

2008年、岐阜県中津川市ではこのような事があったようです。
(以下サイトより転載)
健康福祉まつりで指先から微量の血液をとる採血器具で検査を受けた方へ
更新日:2008/08/01

 平成18年3月に厚生労働省から、当時、一般的に使用されていた微量採血用の器具について、一つの器具を複数の人に使用することは不適切であるとの通知がありました。
 市では、この器具を使用し、

・平成11年~17年
 中津川市健康福祉まつり 「糖尿病予防啓発コーナー」
・平成14年~17年
 坂下町健康まつり 「血液さらさらコーナー」


で採血検査をしてきました。
 採血にあたっては、採血針を個人ごとに交換し、肌に触れるキャップおよび器具先端部はアルコール消毒を行っており、肝炎などの感染の危険は低いと考えられます。
 この期間の健康福祉まつりで採血を受けたと思われる方は、健康医療課・坂下健康福祉会館「あおぞら」までお問い合わせください。
 なお、平成18年以降は、使い捨てタイプの採血器具に切り替えています。
◆ 肝炎検査をご希望の方へ
 不適切な採血器具の使用による国内での感染被害例はなく、感染する可能性は極めて低いと考えられますが、採血後に肝炎検査を受けていないためご心配な方はご相談ください。
 相談の上、肝炎検査の予約をしていただくと無料で検査を受けることができます。

一応、「【不適切な採血器具の使用による】国内での感染被害例はなく」とありますが、ここではちゃんと採血針を個人ごとに交換しています。
いたずらに不安を煽るつもりはありませんが、万が一という事も考えられますから、心当たりのある人は一度業者の方に確認を入れておいた方が良いのではないでしょうか。


ここで改めてもう一度リンクを貼っておきます。

 Archives 「【注意喚起】血液サラサラの写真撮影を病院以外でされちゃった方へ

(1月25日 追記)
黒影さんの所でも言及されてます。詳細はこちら