杜の里から

日々のつれづれあれやこれ

ワクチン接種で気になる素朴な疑問

菅総理は7月末までに65歳以上の高齢者のコロナワクチン接種を終了する事を目標とし、更に一日100万回のワクチン接種も目指しています。

この号令の下、全国の自治体では当初予定していた集団接種の他に新たに大規模接種を行う所も増えていて、ワクチン接種は加速度的に増えつつあります。

その事自体は大変結構な事ではあるのですが、ワクチン接種の報道を見る中で、こんな素朴な疑問が湧いてきました。

 

・大規模接種で1回目の接種が進むのは良いけれど、2回目接種が始まったら会場はそれだけで埋まってしまうんじゃないの?

・じゃあ高齢者以下の人達の1回目接種はどうなるの?

 

防衛省が行っている東京一日10000人、大阪一日5000人規模で進められている大規模ワクチン接種ですが、接種一ヶ月後の2回目接種の際について防衛省からこんなお知らせが出ていました(pdf ↓)。

第8回大規模接種対策本部会議について

 この中で2回目接種以降については、はっきりとこう述べられています。

○ これまでに1回目の接種を終えた方に対して2回目の接種を行うため、 今月28日以降は1回目の接種の予約枠が非常に少なくなることとなります。 このため、 1回目の接種を希望される方は、 今月27日までの予約枠を確保するよう、早めの予約をお願いいたします。

考えてみれば当たり前で、1回目接種した人はその場で1ヶ月後の2回目接種の予約をしますから、1回目予約が満杯の時は、2回目接種の時会場はそれだけで満杯になる訳です。

そうなるとそこではもう1回目の接種は行えないかごく少数になってしまう訳ですが、そうなると国民全体に対するワクチン接種スケジュールはどうなってしまうのでしょうか。

 

東京都が築地に独自に開設するワクチン接種会場も、2回目接種は代々木公園に変更するという事で色々言われておりますが、

これからは2回目接種時の体制をどう作るかが問題となる訳です。

 

メディアではよく、ワクチン接種回数とコロナ感染者数の増減シミュレーションなどが紹介されてますが、そこでは一日50万回と100万回の場合という接種回数による比較が行われています。(一例 ↓)

他方では接種人数での集計も行われていて、接種人数の数値は加速度的に伸びているのが分かりますが(こちら ↓)、

2回目接種が本格的に始まると逆に、高齢者以下(64歳以下)の1回目の接種人数の伸びは鈍化してしまうのではないかと心配してしまいます。

 

今現在の高齢者接種の勢いをそのまま持続するためには、これからは2回目接種のための倍の接種環境を作る必要があり、そのため政府では大学や企業の接種も大いに奨励している訳ですが、これからも新たな集団接種の会場と人員はもっと増やしていかなくてはなりません。

 

自分が住む仙台市では5月24日から1日2000人規模の大規模接種が、6月12日からは市民センターなど各会場での集団接種が始まり、どこも予約がほぼ埋まっている状況です。

ただ自治体でも、高齢者の2回目接種以降はどう予定してるのか見えていないので、今後のスケジュールは出来るだけ早い内に知らせてほしい所です。

 

よくメディアで報道されているワクチン接種とコロナ感染者数や経済のシミュレーションなども、これまでは「接種回数」と「接種人数」が混在していて実際はどうなるのかがいまいち見えてきません。

これから本格的に2回目接種が始まると接種回数=接種人数ではなくなるので、今後のシミュレーションは接種人数オンリーに絞ったもので、この後の感染状況や経済効果などを分かりやすく解説してもらいたいものです。

 

いずれにせよこれからは、一刻も早く国民全体がワクチン接種を終える様、政府も行政も企業もあらゆる方策を行う事が最重要事項で、そのためには国民もマスコミも一体となって協力していく姿勢が求められます。

政府からの無理筋で行政は右往左往とか、選挙目当てだの相変わらず批判ばかりのマスコミ報道が目立ちますが、一刻も早いワクチン接種の協力体制への呼びかけなどの前向きな報道も、たまには行ってほしいものです。

 

変異株の事も気になるし、ワクチン打とうが打つまいが、これからはより一層の引き締めが必要だと思うし、個人的にも地道なコロナ対策はこれからもずっと続けていかなければと思っています。